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お役立ち情報 vol.14.2


口腔ケアや健康についての情報を提供してまいります。

健康な歯の成長

次に食生活と、むし歯(う蝕)について考えてみましょう。

1) 歯が作られ、成長する時期

2) 歯が生え始めたら

むし歯(う蝕)にならないように気をつけましょう。

間食で砂糖をたくさん摂取するとむし歯(う蝕)になりやすくなります。

3) むし歯(う蝕)と食品の係わり

1. 授乳期
母乳、人工乳の与え方が乳歯のむし歯(う蝕)に大きく影響します。

2. 離乳期
離乳、卒乳の遅れや離乳食中の砂糖を含んだ甘味食品等が問題となります。

就寝時に母乳や人工乳を飲みながら寝てしまったり、早い時期から砂糖を含む甘味食品を口にするとむし歯(う蝕)になりやすくなります。

3. 幼児食期
離乳の完成の頃から間食(おやつ)が重要になってきます。
間食はエネルギー補給など活発な幼児の発育に大切ですが、摂り方に注意が必要です。

4. 成人の砂糖を含む甘味飲料の摂取習慣と口の中の状況
砂糖を含む甘味飲料の摂取習慣のある人は、ほとんど飲まない人と比較すると喪失歯、処置歯、歯肉出血が多くみられます。3)

4) 健康な歯をつくるために

歯がつくられる時に必要な栄養素を十分に摂りましょう。

生後早い時期に砂糖を摂る習慣をつくらないようにし、以前の号で説明しましたように砂糖に替わる代替甘味料(キシリトールなど)を上手に取り入れることも大切です。

なお、健康な歯には食事以外にフッ素を使用したり、歯磨き習慣も大切であり、食事(間食)、フッ素、歯磨きの3つで1つといった視点も重要です。

身体に必要な栄養を摂り、健康で幸せな人生を送るためには健康な歯が必要です。

中垣晴男ら 著:[改訂4版] 臨床家のための口腔衛生学、永末書店、2009年 より

文献
  1. 1)Guggenheim B.et al : The cariogenicity of different dietary carbohydrate tested on rats in relative gnotobiosis with a streptococcus producing extracellular polysaccharide ,Helv. Odont. Acta 10 : 101-113,1966.
  2. 2)Weiss RL,Trithart AH,Between meal eating habits and dental caries experience in preschool children,Am.J.Pub.Hith.,50:1097~1104,1960 から改変・引用
  3. 3)井出玲子、溝上哲也、山本良子2、吉村健清、成人における甘味食品摂取と口腔内状況との関連、日本公衛誌49(4):p324-331、2002.

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