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お役立ち情報 vol.15.2


口腔ケアや健康についての情報を提供してまいります。

歯磨き剤を比べてみましょう

歯を磨く時に使用する歯磨き剤には、様々な成分が含まれています。
その中の成分の一つである研磨剤の効果を調べてみましょう。

用意するもの
  • 歯磨き剤
    研磨剤(*)入り ----------------------- 1つ
    研磨剤なし(液体歯磨き)  ----------------- 1つ

  • 茶しぶがついた湯飲みかコップ(食器表面が平らなもの ) --- 1つ
    茶しぶがついている食器がない場合は、アルミ箔と油性マジックを使って
    代用品を作ります。

  • 時計またはストップウォッチ  ---------------- 1つ

(*)研磨剤 … 歯磨き剤の成分のところに次のように表記されています。
卵殻、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、シリカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、ピロリン酸カルシウム、ピロリン酸二カルシウム、マイクロクリスタリンワックス、無水ケイサン、リン酸水素カルシウム、リン酸二カルシウム

1) 湯のみかコップを使った場合の説明

1. 茶しぶのついた湯飲みかコップを乾燥させておきましょう。 2. それぞれの歯磨き剤をのせる場所をきめましょう。 3. まず、研磨剤なしの歯磨き剤をのせたところを人差し指で30秒間こすってみましょう。終了後、手をしっかり洗いましょう。 4. 次に研磨剤入りの歯磨き剤をのせたところを人差し指で30秒間こすってみましょう。終了後、手をしっかり洗いましょう。 5. どちらがよく茶しぶが落ちたか、観察しましょう。

2) アルミ箔を使った場合の説明

1. 10cm角くらいの大きさのアルミ箔を用意して油性マジックで右図のように中央に線を引き、左側に研磨剤入り、右側に研磨剤なしと記入し、円を描いて中を塗ります。 2. それぞれの歯磨き剤をのせる場所をきめましょう。 3. まず、研磨剤なしの歯磨き剤をのせたところを人差し指で30秒間こすってみましょう。終了後、手をしっかり洗いましょう。 4. 次に研磨剤入りの歯磨き剤をのせたところを人差し指で30秒間こすってみましょう。終了後、手をしっかり洗いましょう。 5. どちらがよく茶しぶが落ちたか、観察しましょう。

結果はどうでしたか?

研磨剤入りの歯磨き剤でこすった方が、きれいになりませんでしたか?

研磨剤は歯の汚れを落とし、歯を白くする力があります。その効果はつぶ(粒子)の大きさ、かたちによって汚れを取る効果が違ってきます。つぶが大きいほど、かたちが不定形ほどよく取れ、小さいほど、かたちが揃っているほどマイルドに汚れが取れます。

研磨剤入りの歯磨き剤、入っていない歯磨き剤 どちらが良いの?

一日で汚れは1ミクロンくらい着くといわれています。やはり研磨剤の入った歯磨き剤で磨く必要がありますね。1)
一方、液体の歯磨き剤には、研磨剤が含まれていませんが、お口の中のすみずみまで広がり、薬効成分がいき渡りやすくなります。

この2つの歯磨き剤を上手に使うと良いですね。

中垣晴男 著:歯と口の実験観察  歯のびっくりサイエンス、健学社、2004年 より

文献
  1. 1)中垣晴男ら 著:歯のびっくりサイエンスパート2 歯の実験観察ノート、健学社、2006年

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