HOME > デントレ通信vol40

お役立ち情報 vol.40.1


口腔ケアや健康についての情報を提供してまいります。

日頃の口腔清掃のお話

皆さんの中で、唾液など飲み込みにくい人はいませんか? もし、そのままの状態で普段の歯磨きや食事を続けていると、誤嚥をしてしまうかもしれません。

なぜ誤嚥をしてしまうのでしょう

皆さんが唾液を飲み込もうとするときには、喉の奥にあるフタが閉まるしくみになっていて、普段は気道に唾液などが入らないようになっています。しかし、高齢などの原因で筋力が弱くなると上手にフタがしまらないことがあり、気道から肺へ唾液などが入っていってしまうことがあります。 また、口腔内には唾液や舌などに多くの細菌(口腔細菌)がいますので、これらが誤嚥により肺に入った場合、肺炎を起こしてしまうことがあります。これが誤嚥性肺炎と呼ばれるものです。 誤嚥性肺炎で死亡した高齢者の割合は、成人の3倍にのぼると言われています。 細菌を抑制し、口腔を清潔に保つ口腔ケアは、誤嚥性肺炎の予防につながる大切な習慣と言えますね。

口腔ケアの際には誤嚥を予防するための姿勢が重要です

体位に気をつけましょう。うがいの水などを誤って飲み込まないように、少し前かがみになってケアしましょう。高齢で自分でケアしにくい人などは、下記を参考にしてみてください。

唾液をたくさん出せるようにする準備体操

唾液がたくさん出ると食事が飲み込みやすくなり、誤嚥を防ぐことができると言われています。食事の前にお口や頬を動かすと、唾液を出すことができるそうです。一例を紹介しますので参考にしてみてください。

これらの他にも、ものを飲み込む力をつけるための運動や、唾液をたくさん出すためのマッサージなどもありますので、歯科医院で相談してみてください。

食事の固さと嚥下力えんげりょくについて

食事の際には顎を引くと飲み込みやすいですが、飲み込む力(嚥下力)は人それぞれです。この嚥下力に適した食事の固さの目安について調べてみましたので、参考にしてみてください。

人体の構造と機能2 栄養と代謝 、医歯薬出版、P201 表Ⅳ-1-9より

普段の口腔ケアで誤嚥を防ぎましょう

お口の中には常に細菌がいます。毎日の口腔ケアを正しく行うために歯科医院を受診しましょう。 歯科医院では、その人のお口にあった歯ブラシやケア方法をお勧めしています。また舌苔(舌の汚れ)を除去すると口腔細菌が減り、誤嚥性肺炎の予防につながると言われています。舌のケア用品やその使い方などは、デントレ通信vol.10.2を参照してください。
また、誤嚥性肺炎は高齢により顎や舌などの筋力が弱くなり嚥下しにくくなることや、栄養の不足などが重なって免疫力が低下することにより起こりますので、上記の体操など参考にして誤嚥を防ぎ、毎日を楽しく暮らしましょう。

ページトップへ